こんにちは。編集部の太田です。
唐突ですが、みなさんは歴史に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?
自分とはまったく関係がないと感じている方も少なくないでしょうし、その一方で自分のことを“歴女”と名乗るくらい歴史好きな方もいらっしゃると思います。
いずれにせよ、138億年前の宇宙誕生から500万年間の人類の歴史までのすべてが自分と繋がって、自らが歴史の主人公になっていくことができれば、これからの生き方は大きく変わってくる気がしませんか?
2018年は明治維新150周年という節目の年でもあります。
ぜひ、このタイミングで歴史の主人公になるためには何が必要なのかを深めていきましょう。
歴史が自分と繋がらない理由とは?
- 太田
- Nohさん、よろしくお願いいたします。
本日は、歴史についてうかがいたいと思います。
- Noh
- はい、よろしくお願いします。
- 太田
- 私自身、学生時代は日本史や世界史が大の苦手科目でした。
テストのたびに一夜漬けで暗記して臨んでいたのを思い出します。
- Noh
- 歴史がただの暗記する対象になってしまってはもったいないですよね。
自分と繋がった歴史として認識できることが大切だと思いますよ。
- 太田
- 確かにそれができれば、歴史もおもしろく感じられるようになってくると思うのですが、実際にはなかなか難しいですよね。
どうすれば歴史が自分と繋がるのでしょうか?
- Noh
- はい、では徐々に深めていきましょう。
まず、歴史とは何だと思いますか?
- 太田
- 私のイメージでは、西暦何年にどんな事件が起きたのか、という事柄を繋げたものですね。
- Noh
- 太田さんが言っているイメージは、まさにビッグイベント、つまり大事件のことですよね。
- 太田
- はい、その通りです。
- Noh
- 大事件が歴史として刻まれるのは当然のことです。
ただ、歴史に残っているほとんどの事件は、戦いに勝った人たちが自分たちに都合のいい記録だけを残しているものですよね。
それから、大事件は小さい事件の結集でもありますので、小さい事件に着目することも重要ですよ。
- 太田
- なるほど。
しかしそうは言っても、私たちは記録に残るような歴史的な大事件に注目しがちですよね。
- Noh
- 大事件だけを見て単にそれを暗記するレベルでは、歴史を自分の人生と繋げて考えることは難しいです。
小さな事件を認識できるようになっていくことが必要ですね。
そのためには、事件を認識する能力が重要なキーワードになってきます。
“事件を認識する”とはどういうことなのか?
- 太田
- 小さい事件が認識できるようになることで、歴史の捉え方が変わってくるということですね。
- Noh
- はい、そうですね。
その前に、事件という単語はイメージの受け取り方がバラバラだと思います。
事件は変化によって作られるものですから、ここでは“変化”という単語に置き換えてみましょうか。
太田さんは普段どこまで小さい変化を認識していますか?
- 太田
- 普通に考えてみれば、私がここから動いたり、目の前のコップを持って水を飲んだりというのも小さい変化ですよね。
- Noh
- そうですね。
それはスクリーンの中(有)からスクリーンの中(有)を見ている現象的な変化と言えますね。
私はこのことを“有から有を見る事物感覚”であり、事物認識と定義しています。
- 太田
- 事物というとなかなか聞き慣れない言葉ですが、どういったイメージでしょうか?
- Noh
- 事物とは、有の世界での結果物のことを指しています。
私という存在がいてコップという存在を見る、というように、有から有を見るということです。
- 太田
- そこに何か問題があるのですか?
- Noh
- 有から有を見るということは、体験や経験に依存しているということです。
その状態だと相対比較が終わらず、結果的に人類の戦いに繋がってしまうという問題があります。また、歴史自体が戦いに勝った人たちの都合の良い記録にもなってしまいます。
いずれにしても、この体験や経験に依存した事物認識がベースでは、多様な問題が出てくるのです。
- 太田
- 小さい変化を認識することは、事物認識ではできないのでしょうか?
- Noh
- 人間5感覚脳の機能的限界があるため、それはできません。
小さい変化を認識するためには、事物認識の限界を超えて、スクリーンの外(無)からスクリーンの中(有)を楽しめる新しい認識方式が必要です。
例えば太田さんも数十年前は存在していなかったし、コップもコップではない時がありましたよね。
つまりすべての存在は、「無→有」という共通の仕組みがあります。
- 太田
- はい、それはこのブログの中で何度も出てくる認識技術の基本の内容ですよね。
- Noh
- これを“無から有を観る事件感覚”、事件認識と表現しています。
事件認識ができるようになれば、比較できない世界である絶対比較や、今ここ常に無から有が生まれている、すごい大事件が起きているということがイメージできるようになっていきますよ。
- 太田
- 認識の基準点がまったく違うのですね。
- Noh
- 事物は分離断絶の個から始まり個で終わるのに対し、事件はすべてが繋がった界から始まり断絶で終わるという違いでも整理できますよ。
- 太田
- 事物認識と事件認識について対称性を用いて整理すると、以下のようにまとめることができますね。
事物認識と事件認識の違い
事物認識 |
事件認識 |
スクリーンの中(有)から
スクリーンの中(有)を見る感覚 |
スクリーンの外(無)から
スクリーンの中(有)を観る感覚 |
相対比較 |
絶対比較 |
分離断絶した個から出発し
個で終わる |
すべてが繋がった界から出発し
断絶で終わる |
(c)Noh
Jesu official blog
変化の素材、変化の仕組みとは?
- 太田
- 事件認識はどこまでの変化がイメージできるようになっていくのか、もう少し詳しく教えてください。
- Noh
- では質問しますが、変化の素材や変化の仕組みについて考えたことはありますか?
- 太田
- いや、普段は考えたことがないですね。変化を生み出している変化の仕組みとは何なのか、ということですか?
- Noh
- そうですね。では、少しイメージしやすいように例を出してみましょう。
私が持っているこのボールペンは、一体何からできていますか?
- 太田
- インクやプラスチックなど、色んな素材が集まってボールペンになっていますよね。
- Noh
- 物理的に言えば、ボールペンは物質の集まりです。
もっとミクロの世界で言えば分子の集まりであり、素粒子の集まりと言えます。
つまり、ボールペンはボールペンではない素材が集まって、ボールペンになっているということです。これはOKですか?
- 太田
- はい、論理的にはOKです。
- Noh
- では、それと同じ論理で考えてみてください。
変化する世界も、変化しない世界からできているということ。つまり、永遠不変のワンパターンの動きである絶対世界が、多様に変化する相対世界を生み出しているということですよね。
- 太田
- (ふむふむ…)
- Noh
- この絶対世界と相対世界を成り立たせている永遠不変の「1」の世界が、最も小さい変化であり、世界の根源、宇宙の根源そのものなのです。
- 太田
- これはNohさんの著書「宇宙一美しい奇跡の数式 0=∞=1」を読んでいただければ、よりイメージが深まると思います。
ところでNohさん、これは人間が今まで使ったことのない概念になるのですか?
- Noh
- そうですね。
釈迦はこの概念を空と呼んだり、老子は道と呼んだりしていましたが、それを論理とイメージで伝達し、誰もが活用応用できるようにさせるところまでには至りませんでした。
- 太田
- 事件認識を活用することによってそれが可能になるという事なんですね。
- Noh
- はい、そうです。
事件認識は、無から有を生み出す仕組みである「1」をDefine(規定)し、そこからすべての論理を出発させることで、再現性をもたせることが可能になります。
これをマスターすれば、歴史全体を小さい事件から大きい事件まで、あらゆる大きさでみることができますし、自分がやっていることもすべて事件でみることができますよ。
ですので、事件を起こす達人にも、事件を起こさせる達人にもなり、事件を起こす自分と歴史が繋がっていくのです。
時代のニーズを分かったうえで歴史を創っていく
- 太田
- それでは、事件認識がベースになったところから、歴史と自分をどう繋げていくのかについて、もっとイメージを深めたいのですが、いかがでしょうか。
- Noh
- 本質の中でも、現実の中でも、「1」がDefineできたときに、新しい外のパラダイムを取り入れることができます。
そのうえで新しい流れ、今までにない動きが作られていくようになっていきます。
- 太田
- 具体的にはどういうことでしょう?
- Noh
- 永遠不変の世界は心そのもので、オリジナルマインドとも言っています。それを「1」としてDefineします。
心が結集したものがエネルギーなので、心が理解できればエネルギーが理解できるようになりますね。
それでは、ここからは同じ仕組みを使って、自分と時代を一気に繋げていきましょう。
エネルギーが理解できるから、時空の歪みや光が理解できる
時空の歪みや光が理解できるから、物質が理解できる
物質が理解できるから、生命が理解できる
生命が理解できるから、精神が理解できる
精神が理解できるから、考え・感情・言葉・行動・人間関係が理解できる
考え・感情・言葉・行動・人間関係が理解できるから、集団が理解できる
集団が理解できるから、文化文明・歴史が理解できる
文化文明・歴史が理解できるから、その時代のニーズが理解できる
時代のニーズが理解できるから、その時代に対して新しい変化が理解できる
つまり、時代の主導権を持つことができるということになります。
「1」が理解できれば、相対世界すべてを理解し、統制することができるのです。
- 太田
- それは非常に興味深いですね。
自分と歴史を繋げることもできる気がします。
時代のニーズや新しい変化という話が出てきましたが、Nohさんはそれらをどう見ているのですか?
- Noh
- 今の時代は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)の登場によって歴史的に大きなターニングポイントになるのは間違いありません。
人間の感覚や経験に依存した事物認識は、AIに完璧に代替されるようになっていくでしょうし、AIには真似できない新しい流れが必要だと思っています。
- 太田
- AIが人間代行者になっていくという話は以前にも記事にさせていただきましたが、そちらでも話されている内容ですね。
- Noh
- はい。事件認識を認識する心はゲームを楽しめる感覚です。
それはAIには絶対に真似できない領域です。
ですから、私は事件認識ができる個人や集団をたくさん輩出していきたいのです。
- 太田
- AIには絶対に真似できないということが、今の時代の重要なテーマになってきますね。
- Noh
- AIの進化が著しい中、人間の進化が問われる時代となってきています。
この危機をチャンスと捉え、一人でも多く事件認識のプロになっていって欲しいと思っています。
事件認識で整理したときに、一人ひとりが頑張ったことすべてが歴史になっていくので、それこそ美学の世界だと言えるのではないでしょうか。
- 太田
- 自分の行動すべてが歴史になっていくということは、ワクワクする世界ですね。
では、最後になりますが読者のみなさんにメッセージをいただけますか?
- Noh
- 事件認識は、出会う人や出会うものすべてに外を取り入れて新しい流れを創ることができます。
また、知識も夢もビジョンも無限に生産し続けることができ、全体がアップグレードしていくことにも繋がっていきます。
偉大な事件を起こすことができる事件認識のプロを増やしていきながら、共に歴史を創る勝負をしていけることを願っています。
- 太田
- Nohさん、ありがとうございました。
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いかがでしたでしょうか。
最も小さい事件を認識するプロになれば、歴史も含め相対世界すべてを統制することができるようになっていきます。
認識技術では、人間の今までの基準である事物認識から事件認識への認識方式の変化を案内しています。
興味を持っていただければ幸いです。
<参考記事>
▶Noh Jesu&内海昭徳 特別トーク「世界中の人が共有できる【基軸教育】の確立に向けて」
▶未来はここにあった!人間性能の事を知って、未来秩序の全体像を掴もう。