こんにちは。編集部の太田です。
経営者が企業や組織を経営していくうえで、社員一人ひとりのやる気・モチベーションを向上させながら売上アップに繋げていくことができるのなら、こんなに素晴らしいことはありません。
しかし、時代の変化が激しい21世紀において、経営者だけに限らず組織文化創りに課題を感じている方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
また、その課題を解決するために、現場教育に力を入れながらも明確な答えが見つからないと困っている方も多いと思います。
そこで「21世紀における理想の組織文化」をテーマにして、本質的なパートと現実的なパートのそれぞれについて、認識技術が組織文化創りにどのように貢献できるのか、Nohさんに聞いてみました。
組織って何?なぜ必要なのか?
- 太田
- Nohさん、今回のテーマは21世紀における理想の組織文化です。私自身も大学卒業後は企業に就職して働いていた人間ですので、このテーマは非常に興味がありますね。
- Noh
- これからの時代においては、非常に重要なテーマだと思いますよ。まず、太田さんは組織に対してどのようなイメージをお持ちですか?
- 太田
- 組織に対してですか…まず自分のやる気やモチベーションを維持し続けることは本当に難しいし、人間関係も大変で面倒くさいイメージですね。それと、社内外の研修に参加する機会があり、その学びを組織に還元して企業風土を変えて欲しいと期待されたこともあるのですが、それを現実化していくことの難しさを感じていました。
- Noh
- 人間関係が苦しい原因、面倒くさくなってしまう原因がわからないままでは、本当に大変ですよね。それについてもお伝えしていきますね。
ところで太田さん、組織とは何なのか?なぜ組織が必要なのか?ということを考えたことがありますか?
- 太田
- そうですね。組織とは何?と聞かれたら、問題解決とか社会貢献、なぜ必要なのか?となると、利益創出といったキーワードが頭に浮かびますが、明確に定義しろと言われると難しいですね。
- Noh
- 組織とは何?を一言で言うならチームプレーです。そして、なぜ組織が必要なのか?というと、多様な環境や多様な状況を整理整頓して、今までになかった全く新しい感動、全く新しい便利さ、全く新しい有益さ、全く新しい価値を創出するためです。そのためにチームプレーが必要になってくるんですね。
- 太田
- なるほど。チームプレーはシンプルでわかりやすいですね。先ほど人間関係に面倒くささを感じると言いましたが、究極はこの人間関係の問題やチームプレーができなくなっている原因を解決しないと、組織はうまく回らないんだな、ということを改めて感じます。
今までの組織文化の創り方
- 太田
- では、Nohさん。チームプレーができるようになるための一番の中心軸になるものは一体何でしょうか?
- Noh
- 今までの組織文化創りを、5つの中心軸で整理してみましょうか。
想念
- 世の中のためにどうすればいいか。ビジネスをやることの選択と考え思考論理を集中できていること。
信念
- 想念が結集し、実践行動として一貫性を保つようにさせること。
理念
- 信念が結集し、中心価値・確信価値と繋がった感情やエネルギーのこと。
経営理念
- 理念を結集したもの。人たちを結集させ、もっといい結果が出るようにさせるもの。
行動指針
- このように整理したとき、想念から行動指針までがつながった状態で経営理念・行動指針に一点集中が起きたときのことを組織と言っています。それが今までの組織文化と言えるのではないでしょうか。
- 太田
- なるほど。行動指針まで一貫性を持って行動できている組織は本当に素晴らしいなと思う一方で、正直それを現実化するのはかなり大変ですから、やっぱり理想論として聞こえてしまいます。その点についてはいかがでしょうか。
- Noh
- 確かに今までの団結文化、組織文化創りには限界がありますし、いろんな無駄も多いと思います。特に、意思決定のコストや人間関係のコストについては非常に無駄が多いですね。その原因として、一人ひとりが観点から自由になっていないことが挙げられます。
観点が固定された状態では、意思決定と人間関係にたくさんのエネルギーと時間を費やすだけでなく、感情で交流するために複雑になり循環もしない。結果的に人間関係が苦しくなってしまいます。そんな状態だと、理想の組織文化は創れないですよね。
21世紀組織文化は何が違うのか?
- 太田
- 今までの組織文化の創り方や、その限界については理解できました。先ほどのNohさんの整理では、一人ひとりが観点から自由になっておらず、意思決定のコスト削減や人間関係のコスト削減に失敗しているということでした。では、それらが解決できている組織が21世紀の新しい組織文化である、ということなのでしょうか。
- Noh
- はい、その通りですね。ただし大前提として、個人が観点の問題を解決できていることが必要です。個人が自分の観点から自由になっていない状態だと、いつも条件によって変化する意思決定しかできず、独立した意思決定ができません。また、人間関係でも多様な問題を生み出しますし、人と関われば関わるほど面倒くさくなるし、そんな状態ではチームプレーができませんよね。
- 太田
- 観点の問題が解決できていないと本当のチームプレーができない。つまり、コストの無駄がない組織を創っていくことができないということですね。観点の問題については以前に記事としてまとめているので、こちらから何度も理解を深めていただければ嬉しいですね。
- Noh
- そうですね。私は全ての問題の根本原因は“観点の問題”だと言い切っていますから、本当にこの問題を解決できる認識技術をどんどん活用してもらいたいと思っています。
- 太田
- それではNohさん、改めて21世紀組織文化を創っていくための段階について整理してもらいたいのですが、いかがでしょうか。
- Noh
- わかりました。21世紀組織文化を創っていく個人のバージョンを、3段階で整理してみましょう。
まず、観点が何なのかわからない、観点の問題を知らない無知状態、この状態が人間性能1.0バージョンです。この観点の問題や限界を超えるためには、観点の外・スクリーンの外に出て、“無観点”や“ゼロ感覚”から観点が生まれる仕組み・観点の働きを観ることができる状態になることが必要ですね。全ての観点から自由になったこの状態が、人間性能2.0バージョンです。
それができたら、Game感覚で全ての観点を楽しめる人間性能3.0バージョンへ行くことができます。ここまで行った時に、人間関係コストや意思決定コストがゼロになって、素晴らしい組織文化を創っていくことができると思います。
- 太田
- 21世紀組織文化を創っていくための段階が、たった3つで整理できてしまうのですね。ありがとうございました。
*****************************************
いかがでしたでしょうか。2回シリーズの前編は、本質編として今までの組織文化創りと21世紀組織文化創りの違いについて整理をしました。
次回は、実際に現場で使える実践方法として現実的な整理もしていきますので、ぜひ読者のみなさま、引き続きご覧ください。
▶毎日が面白くなる「nTech」入門編 ~ここを押さえれば全てがうまく行く、ここを押さえなければ全てがうまくいかない~
▶人間性能1.0バージョンから3.0バージョンまでの整理について
YouTube動画人工知能を越す人間性能の進化