こんにちは、編集部の中田です。
会社や組織運営に必要なキーワードは“ヒト・モノ・カネ・情報”と言われています。
その中でも、会社を発展させたり、逆に業績を下げてしまう原因になるのもヒトではないでしょうか?
本日の相談テーマは「AI時代における今からの書道と後継者選び ~いかにチームプレーを生み出していくか~」です。
【相談者】
68歳 男性 書道家師範
【相談内容】
私は、先代から書道の楽しさを教わり、そのすばらしさを広げたい思いで、全国6ヶ所にまで教室を展開することができました。
ただ、年齢に伴う体力の衰えなどもあることから、そろそろ教室を弟子に引き継ぎ、私は主に地元の子どもたちを相手にした啓蒙活動を行っていきたいと考えています。
ところが、引き継がせたい有力な2人の弟子が対立してしまっているのです。
一人は、今までの伝統を継承するべく技術の向上を重要視し、場合によっては教室の縮小もやむを得ないと考えています。
もう一人は、これまでの全国展開を活発にし、さらに事業を拡大させていきたいと考えています。
現在はまだ私が現役で活動しているため事なきを得ていますが、引退した場合、下手をすると内部分裂しかねない状態です。
Nohさんの講演会で「これからはAIが台頭してきて、大きな変化が起きている時代なので、人間にもDeep Learningを取り入れることが必要だ」という話を聞き、AI時代において書道はどう変化するのかということと、その時には後継者をどういう基準で選べばいいのかについてうかがいたいと思いました。
よろしくお願いします。
今までの書道がどのような技術開発をしてきたのか、そして、まだ技術開発していない分野にはどんなことがあるのかを分けることです。
ここに、“心のイメージ”と“エネルギーの動きのパターン”を観察する、目に見えない分野の教育を新しく取り入れていくのです。
例えば、一番大きな存在である宇宙。
宇宙が誕生して138億年が経過したと言われています。
ということは、138億年以上前は宇宙がなかったわけですよね?
それと同じように、すべてのものが無い状態から有る状態に変化が起きています。
具体的には、どのような心を取り入れていけばいいのですか?
要素 | 具体例 | |||
今から | 今まで | 目に見える | 結果物 | 作品としての全体のバランス |
結果 | 一文字の完成形、バランス | |||
文字の模様・形 | とめ、はね等 | |||
─ | 目に見えない | 書かれた書を見ている人の心 | ||
書を書く人の心 |
書く人がどういう心で書いているのか、書きあげた書を見ているその人の心がどういう心になるのか、そして、その関係性はどう変化していくのかなどを体系化していくのです。
ところで中田さんは、書道能力がどんな要素によって作られているか知っていますか?
うーん、よく分かりません。
今までは、この要素のうち知識と技術ばかりがフォーカスされてきました。
しかし、この公式が示す通り、そもそも姿勢態度が0(ゼロ)であれば、どんな素晴らしい技術を学んだとしてもそれが生かされないのです。
そして、姿勢態度は、無と有の関係性、そこに心を取り入れていくことで理解でき、全体が見えてくるのです。
これは、AIがマネできないことなのです。
今からは結果物を作り出す前の状態、すなわち、書が無い状態と有る状態の関係性まで取り入れて見ていくということです。
これを人間のDeep Learningといいます(詳細はこちら)。
書道家であれば、心についての理解も深いと思いますので、これを誰にでも分かるように体系化させていくのです。
その人は、電子顕微鏡を使って一流と超一流の書を見比べたそうです。そしてその結果、決定的な格差をものの見事に発見したのです。
なんだと思いますか?
これは、体が有る状態で書を書く技術を重ねたとしても、たどり着くことができません。
体が無い“無我状態”になり、さらにはすべてのものを作り出す神の境地になることが必要です。
ここでいう神とは宗教上の神ではなく、宇宙が無いところから生み出された変化の法則であるメカニズム、科学の世界ではSG(サムシング・グレート)と呼ばれたりもしていますが、私は、“0=∞=1”の心と定義づけています。
この師範の方も、今まで書道の楽しさを感じ、ここまで広げてきた方なので、nTechを学ぶことを通して、その方の姿勢態度を体系化させていくことができるようになりますよ。
もう少し詳しく聞かせてください。
そこには、伝統を後世に残していきたいという、師範が先代から受け継いだものもあったでしょう。
そしてそれだけではなく、より多くの人に伝えていきたいという思いもあったと思います。
なぜなら、その師範の姿勢態度が、全国に広がる現在の書道教室を作り上げたのですから。
そういった師範自らの心のDeepの体系化を通して、2人の弟子たちの共通のビジョンとドリームを掲げてもらい、その上で一緒に目標計画を立ててもらうのです。
これは「今までの書道を底上げさせよう、一緒にゼロベースから再構築していこう」、そんな姿を見せながら、心を体系化させていくということです。
これらのことを通して、もっと多くの書道のお客さんを増やすこともできるようになると思いますよ。
*****************************************
いかがでしたでしょうか?
今回の解決策は、書道や芸術の分野だけでなく、会社組織の後継者選びにも言えることだと感じました。
組織運営でカギになる“ヒト”。 AI時代の到来に向けて、その “ヒト”に対してDeep Learningを取り入れることが、私たちにとって必要なことではないでしょうか?
そして、人間関係に問題を作る観点の限界を超えて、裏切らない関係性とゆるぎないチームプレーを可能にするキーワードを知りたい方は、Nohさんが講師を務めるNoh Jesu 1Dayセミナーに、そしてさらに人間のDeep Learningについてもっと詳しく知りたい方は、Industry5.0セミナーに足を運んでみてください。
<関連URL>
▶Industry5.0セミナーのご案内
▶Noh Jesu 1Dayセミナー
<関連記事>
▶AI時代を楽しめる!知識生産を劇的に変える“人間のディープラーニング”
▶毎日が面白くなる「nTech」入門編 ~ここを押さえれば全てがうまく行く、ここを押さえなければ全てがうまくいかない~