2017.02.10 仕事・組織

21世紀組織文化の創り方(2)【現実編】〜無駄コストゼロの共同体組織文化とは?〜

21世紀組織文化の創り方

こんにちは。編集部の太田です。

前回より「21世紀における理想の組織文化」をテーマに、本質的なパートと現実的なパートをそれぞれ分けて、認識技術が組織文化創りにどのように貢献できるのかを、みなさんと共に深めています。

前編の【本質編】では、組織とは何なのか?なぜ組織が必要なのか?というところから、今までの組織創りを5つの中心軸で整理しました。そして、観点の問題を明確に解決した人たちが創る、人間関係や意思決定コストがゼロになった組織文化について、本質なものをお伝えしました。

21世紀組織文化の創り方(1)【本質編】はこちら

今回はいよいよ現実パートです。みなさんもご自身の組織をイメージしながらご覧いただき、新しい組織文化のイメージを膨らませてみてください。

一人ひとりを変化させるのは教育

太田
Nohさん、テーマは前回に続き「21世紀における理想の組織文化」ですが、読者のみなさんは現実的なパートでこれがどう活用できるのかってことが、やっぱり気になっていると思います。そんなみなさんの期待に答えたいと思いますので、ぜひその辺りも詳しく聞かせてください。
Noh
わかりました、それでは進めていきましょう。
太田
私自身は、人を変化させるためにはやっぱり“教育”が一番重要なテーマになってくると思っているのですが、Nohさんはまず現場で何を教えるべきだとお考えですか?
Noh
いい所に着目しましたね。確かに人を変化させるのが教育です。だからその教育で何を教えるべきか、というのが重要ですね。何より一番教えなければならないことは、“観点の問題”です。前回の最後に簡単にお伝えしましたが、観点の問題に対してまったく無知である人間性能1.0バージョンの状態から、全ての観点から自由になった人間性能2.0バージョンになること。それができるようになってこそ、全ての観点を楽しんでいけるGame感覚の人間性能3.0バージョンを創っていくことができます。ここまで到達して初めて理想の組織文化を創っていけますし、人間関係や意思決定コストの無駄を解決できると思います。
太田
観点の問題やその限界を超えるには、観点の外・スクリーンの外に出ることとNohさんは表現されていますが、この観点の外やスクリーンの外に出る技術が認識技術ですから、多くの組織の中でも取り入れていただきたいですね。
Noh
はい、そうですね。そして、さらに観点の外・スクリーンの外から改めてこの現実を観たときにどんな設計をするのか、ということが重要になってきますね。

5感覚現実から離れたスクリーンの外から、人間とは何なのか?組織とは何なのか?経営とは何なのか?といった、スクリーンの中である現実を再セッティングして新しいエネルギーを投入すること。そこから新しいやる気、エネルギーの場のセッティングを通して、今までの団結文化の作り方自体をリセッティングできれば、結果的に売上UPにも繋げていくことができるのではないかと思います。

太田
なるほど。一番深いところから新しくセッティングしなおして、新しい経営・新しい組織のイメージを創っていくということですよね。
Noh
はい。そこから集団全体がどんな文化をやるのか、その中で個人が何処へ向かうべきなのか、皆が主人公になって全体が成功できる場を作っていくことがいかに重要なのかを共有することも必要なんじゃないかと思います。

一人ひとり個人が何のために存在するのかというと、集団を道具にして自分の創造性・創意性を具現化するためといえます。多様な個人が無限大存在するように見えますが、存在目的は集団を構築して、その集団の力を活用して自分の集団意思決定能力を道具にクリエイティブを完成させて具現化していくということなのです。このイメージが入ればいいですね。

太田
なるほど。少し難しい表現もありますが、自分自身が集団の力を活用したり、集団意思決定能力を道具にしたりということは、会社そのものが自分というイメージの拡張が起きるということですよね。そんな個人が集まった組織のチームプレーをやっていきたいし、私も創っていきたいです。

Nohさん!実践に移す前段階として、やっぱり正しく知るということの重要性を教えられたような気がします。組織全体が同じ設計図を持って共有していることというのは、実は非常に重要なことだと改めて感じました。

Noh
知行合一という言葉があるように、まずは知ること。それから実践行動だということですね。

共同体としての組織文化創り

太田
Nohさん、それでは実践行動として具体的にどんな文化を創っていけばいいのか、教えてもらえますか。
Noh
はい、本質編では5つの中心軸で整理したので、こちらも5つで整理しましょうか。まず、例えば意思決定自体の仕組みを変えてみるというのも非常に良いと思いますよ。意思決定をするためには、判断材料が必要ですよね。その“判断”のプロセスで、進歩主義と保守主義というようにあえて観点を2つにわけてポジションを与えながら、とにかく討論文化を活発にさせる必要があります。
太田
ポジションを分けて討論させることによって何が生まれるのですか?
Noh
大概人間というのは自分が見ている世界が絶対だと思い込んでしまいます。だからポジションを与えることで別の観点を養うこともできるし、「その立場からならそうなるね」と言うように、相手に立場チェンジができるようになる。そうやって観点を柔らかくしていきます。
太田
なるほど。それぞれの世界から見た意見を交流させるということで、活発な意見交換が生まれるような気がします!
Noh
それぞれのポジションからの主義主張を、無限大アウトプットすることが重要です。そうやって討議・討論させることで民主主義のトレーニングをしていきます。「判断文化創出委員会」というのを作ってもいいと思いますよ。

そして、判断材料が出揃ったら“決定”します。それぞれのポジションから出た多様な意見から何を選択するのが最善か、決定文化をとことん研究する「決定文化創出委員会」というのもあってもいいですね。

太田
無限大アウトプットして、判断材料が出揃ったら次は決定。様々な観点が融合して決定されたものは、当然合理的なものになるというわけですか。
Noh
そうですね。そして、決定したら次は“執行”です。リーダーが決定したものに対して、お金と時間と人を配置するわけですが、決定したものに対して徹底的に具現化できるように頑張る文化を作っていくことも大事ですね。

また、執行していることをしっかり観察して、マニュアル化・理論化・方程式化する“マニュアル”の文化も必要です。

太田
全体の意見が反映されて決定・執行されたものに対して、全員が自分の役割を一生懸命頑張っている組織のチームプレーは、まさしく共同体のような感じですね。
Noh
最後は、“賞罰”。マニュアル通りにやって良い結果が出た成功モデルと、マニュアルを破って悪い結果が出た失敗モデル。成功モデルと失敗モデルをリサーチして、それぞれに対してインセンティブ(賞罰)を与える文化というのも非常に大事です。こうやってプロセスの流れを組織全体で見える化して、それぞれを文化化できるようになれば、非常に良いのではないでしょうか。
太田
判断、決定、執行、マニュアル、賞罰のプロセスそれぞれを文化化して、そのプロセスの流れを組織全体で見える化する、という整理でしたね。

主体性が養われない原因に、“自分が何のためになぜやっているのか”ということがわからないことが挙げられると思うので、全体像と自分の役割が客観的に見えた時、今までにない主体性とチームプレーが生まれるような気がします!

Noh
個人主義や全体主義の限界を超えて、すべてが自分のように思えるような共同体主義を創るということが、今の時代に求められていると私は思います。

組織文化全体をnTechに沿って1→2・1→5で整理することで、意思決定方式と意思決定構造を構築し、やる気と主体性・自発性を育てながら組織全体の勝利をつくっていけると思います。

自分と自分の宇宙が実在しないという観点の外・スクリーンの外からこの現実を設計するのは、まさしくnTechのコンサルティングです。この技術によってアイディアも蓄積できて、人間関係コストや意思決定コストがゼロの21世紀型の立派な組織文化がたくさん生まれていけば嬉しいです。

太田
ありがとうございました。具体的な組織創りのイメージが整理できました。それを裏付けるnTechの価値をみなさんと深めながら、最高の組織を共に創っていきたいですね。

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いかがでしたでしょうか。

「21世紀における理想の組織文化」について、本質編と現実編と2回シリーズにわけてお伝えしてきました。

21世紀は激動の時代です。変化に対応しながら売上もUPしていくことができる、柔軟な組織創りを実現する認識技術の価値を感じていただければ幸いです。

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