人間一人ひとりが持っている無限の可能性を爆発させることができる、観術の「イメージ言語」の役割と機能について、心理学的なアプローチから紹介したいと思います。
人間の無限の可能性の爆発を起こすためには、爆発を邪魔する8種類の厚い殻を破らなければなりません。
一番分厚い殻は、「不信」の殻です。
人間が基本的信頼を獲得するのは乳児期(0~2歳)と言われていますが、たとえば「お腹が減った」「おむつが汚れた」「暑いから涼しい場所に行きたい」と泣いたときに、お母さんがそのサインをくみ取って適切な対応を返した場合、赤ちゃんはお母さんに対する信頼感を養っていくようになります。逆に適切な対応をしてもらえなかったり放置されたりして欲求不満が解決しないと、お母さんに対する「不信」を抱くようになります。
その不信が募ると、「世の中は信頼できないものだ」「ここは自分のいるべきところではない」といった、他人や社会への不信にもつながっていきます。信頼よりも不信が大きい人は、うまく人間関係を築けない大人になるケースが多いのです。
この不信の殻を破って、「この世は信頼できる、生きる価値があるものだ」と信頼できたとしても、次に出会うのは「羞恥心」の分厚い殻です。
人間は0~6歳の頃、自分の排泄物さえ自分で始末できず、親や他人に依存して生きるしかないことから、多様な羞恥心の牢屋に閉じ込められてしまいます。また、親からしつけやルールを強制されたり、失敗を怒られたりすると、自信をなくし、人に疑いを持ち、これが「羞恥心」につながっていくケースも多くあります。
羞恥心を超えることができず、自己統制ができず、自己PRやアウトプットができない状態が続くと、ある日突然爆発して通り魔事件を起こしたりする可能性もあります。
羞恥心の殻を破って、自己コントロール、自己PRができる人間になったとしても、次は、「罪悪感」の分厚い殻に閉ざされてしまいます。親の期待通りになれない自分に、罪悪感を持ってしまうのです。
この罪悪感を克服できない人は、誰もやったことのないことして自ら主導権を取ることや、先手を打つことは無理な人間になります。つまりパイオニア開拓精神がゼロ状態になってしまうのです。
この罪悪感を克服し、初チャレンジができる人間になったとしても、次にくる分厚い殻は「劣等感」の殻です。パイオニアたちの世界で自分がトップになれずに、劣等感の塊になってしまう人はたくさんいます。そんな人は勤勉誠実になれず、怠慢の習慣にはまってしまいます。
この劣等感を超えて、勤勉誠実になったとしても、次は「役割混迷」の分厚い殻に閉ざされてしまいます。世界は広いし、やることはたくさんあるからです。
役割混迷の殻を破ってアイデンティティが定まり、一貫性ある生き方ができる人は、現実世界で成功します。
しかしそんな彼らも、次に出会う分厚い「孤独、孤立」の殻に閉ざされてしまうのです。
それを突破できない人たちの中には、自殺や彷徨(ほうこう)にはまってしまう天才的なアーティストや哲学者が数多くいます。
その孤独の殻を破り、特定の誰かと親密関係を形成して、素晴らしいパートナーを得た人が出会う次の殻は、「スランプ」です。
どんなに親密関係を形成しても、有限アイデンティティからくる協力関係モデルでは限界がありますから、必ず場が伸びるには限界があるのです。
このスランプを超える粘り強さがあって、発想の転換で生産性と創意性を高めても、次に来るのは、「絶望」の殻です。この絶望は、自我統合、Win-Win All-Winができないことからきます。
これら8種類の殻を全部取っ払って、過去のトラウマ、機械的条件反射、因果論、決定論にとらわれず、無限の可能性そのもので生きる「To Live Best」の生き方、「今ここスッキリ、ワクワク、感動」の生き方を案内するのが、「観術スタイル(6感スタイル)」なのです。
Noh Jesu