北朝鮮の臨戦態勢、尖閣諸島における中国との対立など、日本の在り方を問われるニュースを頻繁に目にする昨今、あちらこちらで「日本の建て直しが必要」だという論調を良く目にするようになってきました。
皆さんの考える「日本主義」とは何でしょうか?
一般的に言われる日本主義は、伝統文化や歴史を守ろうとする日本主義ではないでしょうか。
日本古来の伝統文化である能楽や茶道などに日本のわびさびの心を見出す動き、また、三島由紀夫、石原元都知事、安倍総理、橋本大阪府知事などの発言に見られる歴史観に代表される、天皇を中心とした国家の在り方を今一度模索しようとする動きなどが見られますが、このような動きは、世界からは懐古主義、あるいは昔の軍国主義の日本に戻るのかと誤解される可能性も多々あると感じます。そうである限り、日本の未来を創造する新しい勢力になりきることは難しいのではないでしょうか。
それでは、何があれば、日本は新しい時代の幕開けを迎えることができるのでしょうか?
私は、真理を中心として、日本の伝統文化や歴史を再創造(再解析)することだと思います。
本物の日本主義は、聖徳太子が理想とした「和の精神」による国づくりを具現化すること、すなわち、人類70億すべてが共有共感できる価値観革命と教育革命を通して、国家・民族・宗教の摩擦と衝突を越えて大統合していく平和民主主義を先導する日本をつくることではないでしょうか。
日本文化には“間が悪い”“間違い”“人間”“間取り”など、「間」を大切にする文化があります。このような日本文化の根底にある真理の魂を土台として伝統文化を再解析し、本来あるべき姿に建て直すことができれば、日本に眠る類稀な文化は、世界に通用するコンテンツとして飛躍的な発展を遂げることができるはずです。
また歴史認識に関しても、人間の脳機能の不完全さや五感覚の認識パターンを理解し、国家・民族・宗教の枠を越えた次元上昇した観点から再解析することができれば、これまでの人間像(「この体だけが自分(人間)」と思う人間観)を卒業した新しい人間観、世界観、歴史観を再構築することが可能になります。
次元上昇した観点、すなわち、考えの外、宇宙の外から観る観点で人間存在を再定義すれば、人類が辿ってきた歴史をまったく違う観点から解析することが可能になります。そして、自分と他人を分ける分離意識(エゴ意識)のもとで生み出された多様な摩擦、衝突、紛争、戦争の痛ましい歴史を受け止め、国家・民族・宗教を越えた観点から、二十一世紀の人類のために、歴史さえも再構築(再創造)することが可能になるのです。
この宇宙を創造した意志は、どのように銀河や太陽系、地球、生命を生み出してきたのでしょうか?
自分自身がその意志とつながってひとつになった時、これまでの世界がまったく違って見えてきます。そこから多様な気付きや発見、感動が溢れ出てきます。
そして、そのような一人ひとりが、歴史・時代の意志とエネルギーが流れ行く先にどのような未来が生まれるのかを理解し、体現していくことが、時代を生み出す原動力に転化されていきます。
現代社会は、多くの意志と力によって動かされています。
この時代に活躍している多様な企業の成長の限界、技術の限界、アイデアの限界は、すべて人間の考えの限界に起因します。そして、人間の考えの限界は、言語の限界でもあります。
人間の不幸の原因は、この数千年間、存在の名前と意味をただ丸暗記して覚える「暗記言語」に考えが支配され、宇宙創造の源にあたるオリジナルマインド(宇宙の意志)を自己アイデンティティとしてイメージし切れなかったこと、つまり、オリジナルマインドそのものである本来の自分と出会うことができなかったことにあります。
観術の「5次元イメージ言語」は、そのような暗記言語の限界を補うために発明した、70億の人類が共有できる新しい言語です。
相対的真理・絶対的真理の発見と、それらを伝達することができる「5次元イメージ言語」の発明を通して、日本古来から培われてきた「間」や「和心」を明確に言語化・イメージ化し、西洋の最先端科学と東洋の思想哲学の両方につながる新しい教育コンテンツとして世界に輸出することができます。
そのような「真理の国、日本」を創建することは、この時代に日本に生まれて、多様な危機や限界に出会いながらも、決して諦めることのない日本人の使命ではないでしょうか。
2013年4月、新しい年度の幕開けと共に、真理の文化を世界に伝達し、世界ルネッサンスを起こす真の日本主義が胎動することを切に願っています。
Noh Jesu