歴史のパラダイムはどのように変わっていくのでしょうか?今の時代において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的に変化した未来社会では、今までとは全く次元の違う新しい知識・技術・教育が使われています。
西洋の近代革命を起こしたルネッサンスは、何をきっかけにパラダイムの転換を果たしたのかを見ていきましょう。
農業社会から産業社会に社会プレートが移動したきっかけは、十字軍の遠征、ペスト、そしてグーテンベルクの印刷技術といわれています。これから始まる東洋のルネッサンスに置き換えると、印刷技術の発達が起こした意識の拡張は、無と有の関係を明らかにするイメージ言語の普及、アナログ認識方式からデジタル認識方式への転換、インターネット、Facebook、スマートフォンといったデジタル技術&道具の登場によって始まっています。
ペストによってヨーロッパ人口の3分の1が死に、生存競争から解放されたことで生れた心のゆとりが当時のルネッサンスを加速したように、次のルネッサンスでは、脳の観点固定(初期認識が生み出す認識疾患)の『発見』と、その解決策である観術の『発明』によって広大な心のゆとりが生まれ、パラダイム転換が進む原動力となっていきます。
また、十字軍の遠征をきっかけに、土地や田畑に縛られていた農業生活から解放された商人・市民が大量に生まれたように、今回は市場や物商品に支配された経済戦争から教育戦争へと生き方・働き方がシフトし、市場や物商品から自由解放されて、知的領土の開発開拓(認識商品の開発開拓)によって衣食住や権威、心の余暇を獲得する観術士が大量に生まれる時代へと変化していきます。
西洋のルネッサンスでは、力の発見により物質文明の大躍進を成し遂げました。東洋のルネッサンスでは、心の発見によって精神文明の大躍進を成し遂げようとしています。
モノづくりの西洋のルネッサンスから、心人間づくりの東洋のルネッサンスが始まります。モノを変化・移動させる科学技術の発達から、観点を移動させる認識技術の発達が始まります。
王の奴隷から解放され、自我の発見を通して個人で勝負する個人主義、資本主義の花を咲かせた西洋のルネッサンスと比較して、東洋のルネッサンスでは、五感覚・脳の観点固定の奴隷から解放され、客観的絶対世界1の発見を通して、個人主義、全体主義の弱点を補うことができる完全主義、すなわち、“of the場、by the場、for the場”という場で勝負するWin-Win、All-Winの尊厳主義が資本主義を代替していきます。
パラダイムを転換する3大要素
1.無と有の関係を明らかにする「イメージ言語」
2.「観術」が生み出す心のゆとり
3.新市場(知的領土)の開発開拓
西洋のルネッサンスが起こした人間機能のバージョンアップ、すなわち意思決定能力、意思決定単位の拡張、協力関係モデルの進化、民主主義の進化発達を上回る東洋のルネッサンスが起こす人間機能のバージョンアップは、尊厳民主主義を土台に観点の問題を解決し、無知の完全性を活用応用する尊厳関係場、メタネットワークによって具現化できます。
日本は、西洋のルネッサンスを超える未来文明を創建する東洋のルネッサンスの出発地です。西洋と東洋の叡智を融合した日本が主導する新しい時代を共に創造してまいりましょう。
Noh Jesu