2011.08.01 コラム

情報インターネット社会と自由競争経済社会の限界を突破し、未来社会をどう構築するべきか。それがJAPAN MISSION・JAPAN DREAMの本質 Part3

企業経営において、ある特定のセグメントに特化してフォーカスすることで、長期的にみて他領域と企業全体への実利、成長に拡散拡張するマネジメント手法があります。
同様に、オールジャパン体制を構築しながらエコノミック・コーポラティズムを現実のものにするために、私は認識産業というひとつの産業へ力を入れフォーカスすることで、多様な活性化の道が開けていくビジョンを持っています。

なぜならば、認識経済は、経済活性化のための障害・問題となる、前述の
1.通貨蒸発
2.信用縮小
3.企業や国家相互の疎通・交流の断絶と孤立
の問題を長期的にクリアしつつ、かつ判断基準の問題①~⑤も解決し、同時に、金融資本主義社会のお金中心の価値観を転換させ、人間中心の本来有るべき経済社会の協調体制を創出していく必要条件を満たせるものだからです。

まず基本的に、判断基準の問題を越えるには脳機能の根本限界を越えるほかに道はありません。しかし、これまでの人間教育や宗教ではこの問題の処方箋としての充分なコンテンツ化ができていない限界があります。
認識経済の中核的競争力と実現可能性の根拠として、この問題を越えるために、人間の脳の認識方式を変化、上昇させる、「観術」という科学的な悟りの技術の体系化が既に完成しています。
情報インターネット社会の弊害である、“自分が知っている世界”を中心に個々人の観点が固定しやすくなる問題についても、人間の知の不完全性を明確に認識させながら、同時に、観術による5次元の新しい観点から全体の構造を観て、多様な情報の要点をシンプル化して整理し、問題をクリアする道筋ができています。

また、一人一人の判断基準を中途半端に合わせる日本社会の相対主義的な和ではなく、一人一人の判断基準を最高に尊重し、その良さを融合させながら、同時に揺るがないひとつの心の団結を持つことができる絶対主義の和への革新をもたらすことができるのが、観術によるオールジャパン体制の基本ビジョンです。

さらに、観術による観点の次元上昇は、人間の本質、人間の尊厳性そのものに対する価値の変革、アイデンティティの変革をもたらし、人間の幸せや成功の中心価値を、“お金”から、“人の心”“人のつながり”へとシフトさせていきます。
人間が生きる価値の源泉がお金から人へ移り、それが新たな経済システムとして変容していくことを、私は“「資本主義」から「人本主義」への移行”という形で提唱しています。
人に投資することで、お金から人へと経済の中心価値基準が移行し、そこに経済投資が集中していくことは、すなわち通貨蒸発や信用縮小の問題を回避し、解決していく道筋をつけることを意味しています。

そのようにして人間中心の新たな経済のモデルをつくりながら、より深い新たな生きる原動力と出会い、新しいライフスタイルを築いていかなければ、今までの経済システムの延長上での解決では、時間の問題でいつか必ずお金と人の心の臨界点を越える出来事が起こり、立て直しようのない事態に陥りかねません。
既存の価値観やシステムが大きく揺らいでいる今だからこそ、遠く長い視野を持って、未来の価値につながる新領域への挑戦に、今こそ踏み込むべきときではないでしょうか。

新しい教育と新しい経済システムを融合させた認識産業を飛び台として、それによって活性化していく人の可能性や心の疎通、5次元からのアイデアやイマジネーションを既存産業へのカンフル剤として拡散拡張させていくビジョンに挑戦できるのは、東洋の役割であり、中でも日本を起点として韓国も共に取り組んで行くのが最良の道だと私は思います。
「頭」の西洋がつくったアイデアやシステムの問題と、「体」の東洋がつくった製造業中心に固定された文明構造の固定状態からは、50年先、100年先の未来価値が広がる希望は見えません。

その中で生きる個人は、「〜のために(for)」の生き方ではもう生きるエンジンが消えてきてしまっているのですから、モノではなく、最高の「価値」を得ることを中心にすえた新しいライフスタイルと、その人々による革命的な社会変革が必要な時代なのです。

観術では、“5次元ひとつの動き”から、何が、なぜ(of)、どういうメカニズムで(by)、どんな目的で(for)人間と人間の世界をつくったのかを、明確に理解、イメージすることが可能です。
それを通して、最高の価値、すなわち、「人間の本質とは、人間であり神であり神以上の存在である」という事を理解・確認・体験し、人の心や経済現象をふくめた宇宙森羅万象のあらゆる事象が、どういうメカニズム(by)で成り立っているのかを悟り知ることが可能になります。
そのようにして、人間の本質とこの世界の成り立ち、この時代の方向性がすべてわかった上で生きる新しいスマートライフスタイルを一人ひとりが得ることで、その個人が連帯して社会を変える新しい力の結集の核になっていくのです。

これができる認識技術である観術が日本で生まれているからこそ、私は、日本から新しいアイデアをどんどん生み出し、現代の固定化した文明構造を越える突破口となる挑戦をするべきだと思っているのです。
観術の出発自体が、韓国人である私が日本で観術の根本イメージを発見し、日本人の仲間と共に一歩ずつ創り上げていくという、国家民族を越えた信頼の絆の背景があったのです。

日本と韓国は歴史問題や領土問題もいまだにありますが、小さな部分の議論に終止するのではなく、日韓のお互いの良い要素をいかに融合させて未来社会に対して貢献できるようにするかという方向で交流を深めるべきです。
日本と韓国が海底トンネルでつながってしまった方が、長期的に両国にプラスになることが多いですし、日本も古いシステムと個人の閉ざされた意識状態から勢い良く外に飛び出なければならないときです。
もともと四方を海に閉ざされたクローズな島のエネルギーと半島のエネルギーが交流することには、とても大きな意味があると思います。

古い閉ざされた世界のシステムが臨界点にきている今、日本としても自ら新しく開かれた世界のシステムを創造し、切り開いていかなければならないときでしょう。
日本で生まれた観術という技術を中核に、時代的課題を解決できる要素を多く持っている認識産業にフォーカスし、人の意識を開いていきながら、日本と韓国から新しい時代への息吹を生み出していく。そのために、私自身も両国の架け橋となってこれからの世界に貢献できるよう、微力ながらも頑張っていく意志です。
どうか、時代の変革の方向性に気づいている日本の皆さん一人ひとりから、世界の希望となる喜び溢れる挑戦がはじまっていくことを、切に願っています。

Noh Jesu