2009.05.24 コラム

本当の成功・幸せとは

変化が激しい今の時代では、誰もが生きる目標やモデルを定めにくい状態になっています。

これまでの社会では『お金持ちになれば成功』、『結婚すれば幸せになれる』というイメージに疑問も抱かず生きてこれたのですが、会社のなかでも鬱や精神障害、ストレス、プレッシャー等がますます増加傾向にある昨今では、以前にも増して“心の健康”が重要視されるようになってきています。では、その心の闇を突破し、光輝く歓喜溢れる心になるにはどうすればいいのでしょうか。

西洋のカントは、他人の案内やサポートなしには自分の知性を活かせない無能力状態(未成熟状態)から、心の闇に灯をともして成熟に向かうことを、『Enlightenment(エンライトメント・啓蒙)』と言っています。

未成熟の種類には、①若さからくる未成熟 ②共同体秩序である法律をわからない未成熟 ③生きることに対する根本態度が定立されていない心の未成熟、(つまり、「人間は何を知ることができ、何を実践することができ、何を希望することができるのか、人間とは何なのか、生きることは何なのか」についての個人の内面的判断基準、観点を持たない心の未成熟状態)があるとしています。つまり、自ら考え判断できる基準を持つこと、即ち人間の内面からの革命が完成している状態を、“心の成熟状態”と言い、それを「エンライトメント・啓蒙」としていたのです。

HITOTSU学の観点からみると、啓蒙の中心は闇を突破する光(知性、叡智、悟り、知恵)、そしてさらに、それらを現実社会に応用活用する『決断と勇気』にあたります。その光(知性、叡智、悟り、智慧)は他人から貰うものではなく、一人ひとりの“心の健康”から輝くものです。

ところが、例えば会社でストレスやプレッシャーにさらされて鬱になった人が居たとしたら、HITOTSU学には、その方の内面深い光との出会いを案内する役割しかできません。「意識の無意識化」、「無意識の意識化」を自由自在に往来できる「次元上昇したHITOTSUのイメージ」を道具に啓蒙へと案内することはできますが、暗闇の心・病んだ心・不信・不安・恐怖の心を、光輝く歓喜溢れる心に変えるには、一人ひとりの“意志”がとても重要なのです。

もし心が喜びや歓喜に溢れず、美しい夢を見ることもできず、正しい夢に向かう行動も湧いてこないのであれば、脳がどんなに論理的に真理を理解していても力を発揮できないのです。「脳の理解」、「心の健康」、「行動」が一致し、理性を自律的に応用可能な時こそ啓蒙の完成と言えますし、そうなった時に、一瞬一瞬が喜び溢れた意味と価値ある充実した生き方が可能になるのです。

知識革命の時代と呼ばれる昨今、HITOTSU学の商品価値は『健康な心』そのものです。健康な心は他人の案内に依存するのではなく、自らそれらを活用する『決断と勇気』が伴う心であり、HITOTSU学はそのサポートをできるに過ぎません。500万年間、人類が夢にも思わなかった全く新しいイメージの世界を、現実の中で果敢に応用、活用する自信感を持つ人だけが、自分自身の無知の暗闇を突破する光そのものになれるのです。そして、その「個人の啓蒙」から「共同体の啓蒙」、「時代の啓蒙」に前進していくのが、真に健康な心なのです。

本当の成功・幸せとは、健康な心があって初めて可能になります。『体が望む欲望と行動』、『脳が望む真理と判断』、『心が望む夢と認識』、この3つがひとつに統合された究極にシンプルな世界、即ち次元上昇したHITOTSUのイメージを道具に、時代と歴史と文明と疎通しようとする勇気ある世界が『健康な心』なのです。HITOTSU学では、健康な心の人間になって、人間の共同体秩序を進化発展させていくことを生きるモデルとして定めているのです。